蟻という生き物
■アリと関係を持つ生き物たち -昆虫 カメムシ目-

■アブラムシとカイガラムシ
アリは甘い蜜が大好きで、おしりから甘露を出すアブラムシやカイガラムシと深い関係を持ちます。
これらの虫は、シジミチョウなどと同じように、甘露をアリに与える代わりに、外敵から身を守ってもらうのです。
クロクサアリとよく一緒にいるのが、クチナガオオアブラムシです。
クロクサアリは木の幹に付くアブラムシを、とても大切に扱い、周りを土の壁で覆い隠してしまうほどです。まるで人間が乳牛を育てるように、アブラムシを牧畜します。
アリは甘い蜜が大好きで、おしりから甘露を出すアブラムシやカイガラムシと深い関係を持ちます。
これらの虫は、シジミチョウなどと同じように、甘露をアリに与える代わりに、外敵から身を守ってもらうのです。
クロクサアリとよく一緒にいるのが、クチナガオオアブラムシです。
クロクサアリは木の幹に付くアブラムシを、とても大切に扱い、周りを土の壁で覆い隠してしまうほどです。まるで人間が乳牛を育てるように、アブラムシを牧畜します。






よく見るとカイガラムシの背中から甘露の雫が出ているのが分かります。
アリはこの甘くておいしい甘露をもらうために、カイガラムシが甘露を出すのを、ひたすら待ち続けるのです。
カイガラムシはアリを惹きつけることで、結果的に外敵から守ってもらうことができるのです。
アリが世話をするアブラムシや、カイガラムシの種類はとても多く、同じ種類のアリでも、コロニーによって育てている種類が違うことが多くあります。
アズマオオズアリもアブラムシから甘露をもらいます。
普通の昆虫なら、アブラムシを食べてしまいますが、アリたちは一時の食料ではなく、少量でも長期間得る事ができるように、アブラムシを食べずに、甘露をもらうことを選んだのです。
普通の昆虫なら、アブラムシを食べてしまいますが、アリたちは一時の食料ではなく、少量でも長期間得る事ができるように、アブラムシを食べずに、甘露をもらうことを選んだのです。

エゾアカヤマアリは末の枯葉などを積み上げて蟻塚を作ります。
とても気の荒いアリで、蟻塚に近寄るといっせいに襲い掛かってきます。
このアリもアブラムシの甘露が大好物です。
アブラムシのいる草には、多くの働きアリが集まっています。

飼育して観察してみましたが、アリはアブラムシに一切興味がないようで、同じ場所で暮らしていてもお互い関係なく暮らしているように見えました。
おそらく、偶然ノコギリハリアリの巣に入り込んだアブラムシが、繁殖したのでしょう。
アブラムシにとっては外敵のいない安全な場所です。
アリは、アブラムシから甘露をもらい、アブラムシを外敵から守ります。
アブラムシの天敵の代表と言えばテントウムシです。
テントウムシはアブラムシを主食としているのです。
ナナホシテントウを見つけたアリは、すぐに追い払おうとしますが、テントウムシも簡単には逃げ出しません。
このテントウムシは、アリに攻撃をされながらもアブラムシを食べ続けています。
よく見ると、食べられているアブラムシを、アリが助けようとしています。
アブラムシの天敵の代表と言えばテントウムシです。
テントウムシはアブラムシを主食としているのです。
ナナホシテントウを見つけたアリは、すぐに追い払おうとしますが、テントウムシも簡単には逃げ出しません。
このテントウムシは、アリに攻撃をされながらもアブラムシを食べ続けています。
よく見ると、食べられているアブラムシを、アリが助けようとしています。


それがクサカゲロウの幼虫です。
クサカゲロウはアブラムシの匂いを体に付けているようで、アリはクサカゲロウの存在には気がつきません。
クサカゲロウは、時にはアブラムシの死骸を体に乗せている事もあるのです!
■アリノタカラカイガラムシとミツバアリ

このように、様々なアリがアブラムシやカイガラムシと関係を持っていますが、中でも深い関係を持つのは、やはりミツバアリでしょう。
他のアリは、アブラムシがいなくても生きていけますが、ミツバアリは主食がカイガラムシの甘露で、カイガラムシととても深い関係を持ちます。
しかも特定の種類のカイガラムシを巣で養殖しています。
そのカイガラムシは、アリノタカラカイガラムシと言い、ミツバアリに世話をしてもらい生きているのです。
ミツバアリの巣には、かならずアリノタカラカイガラムシが暮らしていて、アリに大切に扱われています。
ミツバアリの新女王は、まるでハキリアリの新女王が、菌糸を運んで飛び立つのと同じように、結婚飛行のために巣から飛び立つときに、このカイガラムシを1匹だけ銜えて飛び立ちます。
このカイガラムシは単為生殖で増えるため、1匹だけ連れて行けば、繁殖するのです。
お互い、片方だけでは生きていけないくらいに、深い関係になっているのです。

口でくわえているのはアリノタカラカイガラムシです!!
これから2匹で協力して、お互い新しい家族をつくるのです。

ミツバアリ属には4種類がいますが、種類ごとに共生しているカイガラムシの種類が異なります。

オキナワアギトアリの巣で見つけたウンカの一種。
アリの巣の部屋の中に住んでいて、おそらく巣内で木の根の汁を吸っているものと思われます。


オビカワウンカの仲間です。
■リュウキュウアメイロアリと暮らすウンカ




■カメムシ
ウメマツアリの巣の中で、赤い何かの卵を見つけました。
始めは寄生バチかと思いましたが、孵化してきたのは何とカメムシでした!!
しかも、このコロニーには数個の卵もあり、別のウメマツアリのコロニーからも見つかったことから、アリの巣に産卵するか、アリの巣で暮らすカメムシの可能性があります。

まるでサシガメのように鋭い口を刺して体液を吸います。
腹部が風船のように膨らんでいます。

今回はアリの幼虫を捕らえました。

ものすごく小型ですが、これで成虫です。

アリの巣でどんな生活をしているのかは不明です。
また、本当に好蟻性なのかも、現在調べている途中です。